熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

4.本県の観光振興策等について

(1)長崎〜上海間定期便就航に伴う観光客の誘致
(2)上海事務所開設における県民の利用のあり方

◆(城下広作君) ありがとうございました。
 とにかく情報収集をしっかりと何度でも要求して、また情報一元化という形で努めてもらいたいと思います。
 では、4番目の観光振興策についてお尋ねをします。
 11月3日、長崎と中国・上海を結ぶ航路が14年ぶりに復活したとのニュースが飛び込んできました。
 長崎といえば、やはり海、古くから我が国と外国を結ぶ窓口でした。今世界がうらやむほどの経済成長を続ける中国、その中で、特に中国の繁栄を象徴する最大の都市上海、人口2,300万人、周囲を含めた経済圏では1億4,000万人に上ると言われています。まさに人口では我が国1国分に相当します。
 その上海と長崎県は、戦前戦後、定期航路を持っていましたが、しばらく途絶え、今回航路が復活したということは、長引く不況の中で、県を初め各自治体や経済界、そして多くの県民が、地元経済発展の起爆剤になるのではと、期待は大きいと思います。
 今回、この事業を立ち上げようとしているのが、皆様御承知のとおり、HTBクルーズ、ハウステンボスの子会社であり、その大もとは旅行大手HISであります。HISといえば、熊本県の交通基盤を支える九州産交を傘下に収めた企業でもあります。
 開業以来赤字経営が続いたハウステンボスを、わずか1年足らずで黒字化した企業だけに、航路閉鎖という過去の苦い経験を、必ず成功に結びつけてくれると信じる人は多いと思います。
 現時点での運航計画は、船の名称「オーシャンローズ号」約3万トン、定員1,000名、明年1月から週1便程度の不定期運航、3月からは週3便の定期運航を目指すとしています。
 この計画が成功すれば、長崎の発展にとどまらず、九州全体の発展にも波及する期待が持てます。ぜひ成功してもらいたいと思います。
 そこで、第1点目にお尋ねしますが、これは当然長崎と上海の定期航路で、ハウステンボスを初め長崎県内の観光誘致が最大の目的だと思います。しかしながら、旅行客の中には、当然、長崎県にとどまらず、例えば都市部でのショッピングや地方の温泉、ゴルフなど、要望は多岐にわたると思います。
 そこで、その誘致先こそ我が熊本県にと私は思っているのですが、例えば、昨年、別のクルーズ船で訪れた多くの中国観光客を、阿蘇や熊本市内の百貨店で迎え入れたことがあります。そのことは経済効果に大変寄与したと思います。これが仮に毎週見込めるとなれば、経済効果は火を見るより明らかであります。
 問題は、この定期航路復活を黙って見ていては何も変わりません。幸い、今回の上海航路運航会社は、我が県の九州産交と同列の会社で、観光との結びつきが深い会社であるということです。また、そのほかに、長崎県とは雲仙天草国立公園の指定を受けている間柄、また、現在では、天草、島原のキリシタン文化のつながりで世界遺産登録を目指しているなど、観光材料に事欠くことはありません。
 県は、こうしたビッグチャンスを逃すことなく、長崎県や旅行会社と連携を密にして、長崎県だけで補えない分を熊本県で補えると最大にアピールし、ともに相乗効果が発揮できる具体的な関係をつくるべきと思いますが、県は、今回の上海航路復活をどのように見ているのか、また、定期航路復活後、特に長崎県との連携を見据えた観光戦略はどのように考えているのか、お尋ねをします。
 次に、第2点目のお尋ねですが、時を同じくして、明年1月11日、熊本県、熊本市、熊本大学3者共同による熊本上海事務所がオープンします。このような3者共同での事務所形態は他県になく、全国で初めてと聞いていますが、設置時期は、全国的では真ん中過ぎで、九州では、事務所を持たない佐賀県に次いで2番目に遅い立ち上げであります。
 遅くなった理由はわかりませんが、逆に、遅く立ち上がった分だけ他の県の状況もわかりますし、今後の交渉次第では、他県が築いた人脈やノウハウも学ぶことができます。今後は、知事を先頭に、関係部署と上海事務所のスタッフの頑張り次第で、熊本上海事務所の評価が変わってくると思います。
 そこで、質問ですが、県内の企業や団体の中には、既に上海や中国国内で頑張って店舗を構えたり、取引を行っていることはよく知られています。しかし、県内には、そのほかにも、上海や中国国内の巨大なマーケットに期待を寄せ、今後商品取引や店舗出店などを考える企業、団体、個人はたくさんいると思います。
 では、今回設置される熊本上海事務所、このような要望を含め、県民に対してどのような機能でサービスを提供しようと考えているのか、お尋ねします。
 また、もともと中国との貿易はそう簡単ではなく、リスクがあるとよく聞きます。そのリスクを抑えるため、例えば政府要人や経済界等の人脈が有効な役割を果たすと聞きますが、熊本上海事務所の運営に当たっては、人脈づくりを含め、どのような戦略で県民の期待にこたえようと考えているのか。
 以上2点、商工観光労働部長にお尋ねをいたします。
  〔商工観光労働部長中川芳昭君登壇〕