熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

5.県民の健康福祉対策について

(1)うつ病対策
(2)認知症対策
(3)引きこもり対策

◆(城下広作君) 時間がありませんので、最後の質問をさせていただきます。
 県民の健康福祉対策について。
 まず、うつ病対策についてお尋ねをします。
 本年6月19日の警察庁の発表によれば、昨年の自殺者は3万3,093人で、前年比で2.9%増、2003年に次ぐ2番目の数で、10年連続3万人を超す結果となりました。最も多かった原因、動機はうつ病で、全体の18%に当たる6,060人となっています。
 特に、うつ病を含む気分障害の患者は、厚生労働省の患者調査によれば、この10年間で43万人から92万人と倍増し、我が国におけるうつ病の生涯有病率は6.3%と、国民15人に1人が経験する、いわば国民病となってきているようです。
 こうした状況にあるならば、自殺者を減らす有効な対策は、うつ病の早期発見、早期治療の取り組みが重要だと考えられます。
 そのうつ病は、発症期間が長くなれば長いほど回復率が低下するとも言われていますが、うつ病患者の1年以内の受診率は2割にとどまっているのが現状で、また、中途半端な治療では再発率が極端に高くなるとの指摘もあります。
 このような背景には、うつ病に対する正しい知識が知られていないことや社会の一部にある偏見が早期治療をおくらせているのではないかと考えられます。毎年増加傾向にあるだけに、今こそ総力を挙げてうつ病対策に力を入れるべきと思います。
 例えば、熊大病院――精神科でございますけれども、を初め、複数の病院が実施している慢性のうつ病に対する有効性が認められている認知行動療法は、沖縄県立総合精神保健センターが全国に先駆けて実施しており、9割の方が改善に向かったと言われています。
 今後は、専門機関と連携を強化し、本県のうつ病対策を積極的に展開していくべきと思いますが、今後の対応についてお尋ねをします。
 次に、認知症高齢者に対する対応についてお尋ねします。
 世界でもトップクラスの長寿社会を築いている日本ですが、その反面、高齢者を抱えるがゆえに避けて通れない課題も抱えることになります。
 その一つに、高齢化に伴う認知症高齢者の増加があります。施設入所、在宅介護とさまざま形態は違いますが、認知症の高齢者を介護するということは、相当な苦労があると聞いています。
 私たちが日常生活をしていく中で、どのような場面で認知症高齢者と接するかもわかりません。そのとき、認知症に関する正しい知識と理解がなければ適切な対応ができず、その結果、認知症の方を混乱させたり、不安を増大させたりして、認知症の症状が悪化することになりかねません。
 そこで、厚生労働省は、全国で認知症サポーターを養成し、認知症の理解者をふやそうとしていますが、去る8月26日、蒲島知事は、県庁でサポーター養成講座を受講し、全国の知事で初めてサポーターとなり、あかしとなるオレンジリングを受けられたと聞き、行動する知事だと思いました。
 私も、7月8日、縁あって山鹿市でサポーター養成講座を受け、オレンジリングをいただきました。県議では日本で初めてかどうかはわかりませんが、認知症高齢者について理解を深めることができ、大変勉強になり、もし接する機会があったら、講座を受けたとおりに適切に対応していきたいと思います。
 そこで、お尋ねします。認知症サポーターの養成講座は、高齢社会を迎えるに当たり、県民だれもが共通認識を持つため、幅広い推進を図るべきと思いますが、現状と今後の対応についてお尋ねします。
 次に、引きこもりの支援についてお尋ねをします。
 厚生労働省は、2009年度、都道府県と政令市ごとに、仮称ひきこもり地域支援センターを配置する方針を決めたと報道がありました。
 その背景に、同省研究班の推計で、仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせず、6カ月以上続けて自宅に引きこもっていると定義をした場合、引きこもりの人は20歳から49歳までで約32万世帯に上るそうです。
 引きこもりといえば、ついつい子供の問題と連想しがちで、県議会でも同様に、教育現場との関係が取りざたされた経緯があったと思います。
 今回の事業は、今まで児童や若者を対象に取り組んできたことに加え、成人の対応も今後充実させるねらいがあると思います。
 いずれにしろ、引きこもりの問題は、関係者にとってみれば経済的にも精神的にも大変深刻な問題であり、このまま増加の一途をたどれば、社会的にも労働力不足の原因になりかねず、また、地域によっては、安全、安心の不安要素にもなりかねない問題を含んでいます。◆(城下広作君) (続) ひきこもり支援センターの配置で一気に解決するわけではないのですが、今後の改善の糸口として期待ができると思います。
 そこで、引きこもりのこの機能充実をする拠点、どこに、またどのくらいの規模で考えていかれるのか、健康福祉部長に質問をいたします。
  〔健康福祉部長森枝敏郎君登壇〕