熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

8.入札の現場と対応について

(1)低入札価格調査の状況
(2)工事における低価格入札の防止策
(3)業務委託における低価格入札の防止策の導入

◆(城下広作君) ありがとうございました。
 3日の地元紙でございましたけれども、やはり発達障害の実態調査がありましたということで、いじめの経験が36%。また、これはまれな例なんですけれども、やっぱり発達障害のことを理解されていない先生の言葉に、将来犯罪者になる可能性があるので徹底して障害を治すようにという、差別的な発言も受けたというようなことの報告もあったというふうに書いてあります。
 本当にいろいろと理解をしていないということが、結果的には偏見につながり、またそれが子供同士ではいじめにつながると、こういうことをしっかりと理解をするために、先ほどいろんな項目を挙げて質問させていただきました。国も多額の予算をつけて、やはりもっとこれは頑張らなきゃいけないということのあらわれでございますので、本当に教育現場でも大変でございますけれども、指導者の方を中心として、よく勉強していただきたいというふうに思います。
 次でございます。
 県内における入札の現状と対応についてお尋ねをします。
 最近、特に土木関係による入札絡みの問題で、テレビや新聞等で見聞きする機会がふえたような気がします。各方面で、行政の財政健全化に伴い、一番最初にあおりを受け、ぎりぎりのところまで削られてきた土木建設関係にしてみれば、トラブルが発生しやすい環境にあるのではないかと心配します。
 このような状況が頻繁に起これば、国民はますます行政に不信を抱き、業者側も、健全な公共工事に尽力している業者にしてみれば、一部の関係者のことで大変迷惑をしている方も少なくないと思います。
 そうした中、最近特に気になることに、本県における入札結果の中で、低入札価格調査制度の対象となる案件が出始めてきたことでございます。
 御存じのように、本県では、5億円以上の工事については、最低制限価格制度ではなく低入札価格調査制度を16年4月から実施していますが、この制度の対象となる案件が今後ふえ続けると、低価格で落札されることにより、一見残金が生じたりして、他の事業の予算確保というメリットがあるかのように思いがちなのですが、その反面、果たして設計どおりの工事や施工が基準どおりにできるのだろうかと、不安を抱く声も多方面から聞こえてきます。
 しかしながら、今までは、一般のほとんどの方が、公共施設であろうが、民間施設であろうが、すべての建物や構造物は安全であると信じ、疑う余地などなかったと思います。ところが、あの建築偽装事件を皮切りに、県民の多くが、手抜き工事や安全性の根拠に疑問を持つ人がふえ、関心が高まりつつあります。
 このような状況にあるとき、低価格での落札が頻繁に続きますと、当然、この建築物は大丈夫だろうか、この構造物は壊れることはないのだろうかと、今まで思いもしなかった人まで不信、不安を抱くことが十分考えられます。これは、行政に対しての不信につながることになり、大変重要な問題であります。
 そもそも工事予定価格は、綿密な計算により積算され価格が決定されると理解していますが、入札参加の業者としては、自助努力により、予定価格より落とした金額で入札に参加しているのが現状だと思います。
 県においては、過度な競争の防止や適正な業務の履行の確保のために、最低制限価格や調査基準価格を設け対応しているのですが、低入札価格調査制度の対象となる入札価格は、それをさらに下回るということになります。
 私は、公共工事にかかわる経営者とよく話をする機会がありますが、ここ数年は、人件費も下がり、以前のような利益を上げる仕事はなくなってきた、それどころか、赤字を出さないようにするので精いっぱいと、真剣に話をしてくれる経営者も少なくありません。
 すべての物件が同じような状況とは言えないにしても、少なくとも低入札価格調査制度の対象となる物件については、私個人としては、工事に影響は出ないのだろうか、下請業者が苦しまないのだろうかと心配することばかりです。
 県としては、本来同じような心配があるから調査基準価格を設けていると思いますが、低入札価格調査制度で適正と認めた物件があるとすれば、県があらかじめ決めた調査基準価格は意味をなさないものになり、みずから決めた基準を否定することにもなります。
 そこで、質問の第1点目としてお尋ねしますが、本県における県発注分の低入札価格調査対象になった物件は今までにどのくらいあったのか、その大まかな内容を教えていただきたいと思います。
 第2点目の質問ですが、国土交通省は、昨年末、先ほどから述べてきたことと同じ意味合いで、公共工事の質の低下につながる低価格入札の対策として、技術力を加味する総合評価落札方式で、一定額より低い価格を提示した業者に対して、十分な施工体制が確認できない場合は評価を低くする仕組みを導入することを決めたと聞いていますが、本県も、極端に低い価格での落札で、品質の低下や下請業者への圧迫を防ぐためにも、同じような対策が必要だと思いますが、何か有効な対策は考えていないのか、お尋ねいたします。
 次に、3点目の質問ですが、この問題は以前から取り上げているのですが、建築設計や測量コンサルタントなどの業務委託の場合、現行では最低制限価格も低入札価格調査制度も両方ありません。ほとんど人件費を占める割合が大きい分野ですが、低価格の落札がもう既に至るところであっていると聞いています。
 極端な低価格は、人件費の抑制や最低賃金のなし崩しにつながるおそれがあり、歯どめが必要と思います。建築設計や測量コンサルタントなど、業務委託にも最低制限価格や低入札価格調査制度が必要な時期に来ていると思いますが、導入の考えはないのでしょうか、お尋ねをいたします。
 以上3点、土木部長にお尋ねをいたします。
 〔土木部長渡邊俊二君登壇〕