熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

3.水俣病対策について

(1)救済策に対する具体的取組み
(2)水俣病発生地域の振興

◆(城下広作君) あえて財源確保という話をさせていただいたのは、とにかく予算が組めるか組めないかぎりぎりのところにあると、ましてや災害があった場合に備えての、いわゆる基金、このこともある程度確保しなきゃいけない、しかし、三位一体の改革によって地方に配分される分が削減される、だけど先に進まなきゃいけない、そうなれば自助努力で頑張るしかない、だから財源確保に頑張る、その知恵をいろいろと取り組んできていただいているということでございますけれども、やはり問題はそのテンポだと思うし、あとは、さらにその知恵を出して、どこからその財源を確保していくか、これはまさに我々の今喫緊の課題でありまして、そのことをあえて私は自分の観点としてこの3つの項目を挙げました。まだほかにあるかもしれません。
 しかし、少なくともこの広告のことだって、本当に相手を考えていけば、もっと広がるかもしれません。少しであるかもしれませんけれども、積み重ねてやっていけば、これは間違いなく収入につながってまいると思います。
 また、未利用地も、先ほどの工業団地もそうでございますけれども、いわゆる持っておけばリスクがかさむ、しかし、早く売るとなかなか当時の金額と合わない、だけど決断しなければそれがずっと尾を引いてしまう、これもまた見きわめが必要だと、こういうことの繰り返し、これを本当にどこかでしっかりと決断をしていく、このことがまさに今求められているというふうに思います。
 また、あえて地下水の税の話もしました。これは、企業誘致という形で、一方で成功している部分もございます。しかし、一方で、大事な地下水というものに対して危機感も叫ばれている現状がございます。
 この間、皇太子が参加されて、大分で水サミットがあったというふうに記憶をしております。このときも、世界は、水が非常に貴重な資源として問題視されていると、アジアの中でも水を飲めない地域がある、まさに今後の世界は水戦争が起こるんじゃないかと言われている。ガソリンが高いといっても、日本に来たら、外国のガソリンよりも日本のペットボトルの水の方が高いというようなことで、逆にびっくりされるようなことも一方でございます。
 こういうことから、水も大事だということをぜひ御理解するという意味でこのことを取り上げさせていただきました。
 また、万日山に関しても、新幹線が開業するに当たって、やはり景観、そして30数年も土地を持っていた、これに対する決断を早くしなきゃいけない、また、県民に目に見える形で有効利用しなきゃいけない、こういう観点で私はスピードを上げて取り組むべきだというふうに思います。よろしくお願いします。
 次の質問でございます。
 水俣病対策についてでございます。
 御承知のとおり、関西訴訟最高裁判決以降、新たに救済を求める方々に対しまして、県議会では、県執行部と一体となって救済策の早期実現を目指して取り組んでいたところです。
 私ども公明党は、早くから党独自の委員会を設け、その実現に精いっぱい努力をいたしており、国政の場では与党水俣病問題に関するプロジェクトチームを立ち上げ、今日まで真摯に取り組んでいるところです。
 水俣病問題については、一時金、医療費及び月々の手当支給を内容とする平成7年の政治解決によって、既に1万人以上の方々が救済されております。当時の政治解決は、水俣病問題の最終的全面解決を目指したもので、被害者を初めとする多くの方々の大変な御努力によってなし遂げられたものであると認識しております。
 しかしながら、それを尊重しつつも、例えば、その当時、これからまだ子供の結婚を控えているあるいはまだ会社勤めをしなければならないなどの理由で、症状があり、救済を受けたくても手を挙げられなかった方々が少なからずいらっしゃるのも事実であると思います。
 公明党としては、国会議員と地元議員が連携をとり、何度も現地に足を運び、こうした被害者の声を踏まえて、救済策の早期実現に向けて精いっぱい取り組んでまいりました。その結果、ようやく去る10月26日に、与党プロジェクトチームから、一時金150万円、医療費及び月々1万円の手当の支給を内容とする新たな救済策の基本的な考えが示されたところです。
 新たな救済策について、一部に懐疑的あるいは否定的な意見もある中、何とかここまでまとめていただき、関係者の方々の御努力に対しまして、改めて敬意を表する次第であります。
 この与党の救済策について、現状では、水俣病被害者芦北の会を初め被害者団体の約半数以上が前向きな姿勢を示されておりますが、他方では、否定的な見解を示され、裁判続行を表明されている団体もあります。
 一方で、救済を求める方々の中には、今回の与党案については、新聞やテレビのニュースで見たりあるいは近所の方から聞いたりすることもあるが、内容についてはよく知らない、裁判とどう違うのかわからないといった声もあると伺っています。そして、その方々に十分な説明をすると、与党案について御理解が進み、私はこれでよいので早く救済してほしいといった御意見も出ると聞いております。
 こうした状況から考えますと、現地に赴いて情報を正確にあるいは十分に届けることが何よりも大切であると感じております。
 私は、この問題の早期解決を図ることが、個々の被害者にとっても、また地域にとっても大変重要であり、できるだけ多くの方々に新たな救済策について御理解をいただくことが肝要であると思っております。
 そこで、水俣病被害者救済問題の解決に向け、救済策の周知について県としてどのように取り組んでいかれるのか、環境生活部長にお尋ねをします。
 続いて、水俣病が発生した地域の振興についてお尋ねいたします。
 水俣・芦北地域及び御所浦地域では、依然として過疎化が進んでいます。この地域の人口推移を国勢調査で見ると、過去10年で合わせて7,778人の減少、率にしてマイナス11.6%、中でも御所浦の減少率はマイナス17.8%になっており、また、御所浦は、高齢化率を見ても36.2%で、熊本県の平均23.7%を大きく上回っています。
 また、雇用状況を見ても、職業安定所別の有効求人倍率は、今年の9月時点で、水俣が0.38、天草が0.41、熊本地域が1.07、県全体でも0.84であり、県内でもほかの地域と大きくかけ離れている状況です。市町村別の1人当たりの所得状況も、県内で比較的低いところに位置しています。
 交流人口の面でも、地域別観光客数は、平成11年から18年にかけて、熊本県全体が増加し、県内の多くの地域がふえているのに対して、水俣、芦北及び天草の地域はともに減少している状況です。
 こうした状況の中で、水俣病被害地域の中でも特に御所浦に関しては、私自身天草出身ということもあり、知人も多く、足を運ぶことが多いのですが、最近の漁業不振も影響し、厳しい状況がよくわかります。近年、恐竜の島として、修学旅行や研修旅行により交流人口の増加を図っておられますが、島全体の活性化までには至っていないように思えます。
 地元の声として、例えば、嵐口漁協の関係者からは、水産業と観光とが連携して交流人口をふやすことや新たな商品開発への取り組みができないのかなど、具体的な話も聞いております。そのほか、地元では、道路整備や救急医療への対応など、生活に密着した課題も挙げられております。
 特に、離島航路については、ことしの5月に本渡―水俣間のフェリーが撤退したため、御所浦から水俣までの唯一の定期航路が廃止となり、新たな航路のあり方が検討されているようです。
 水俣病被害の影響を受けた地域については、閣議了解に基づく水俣・芦北振興計画が策定されております。この計画は、昭和54年に始まり、現在の4次計画に至るまで、地元の要望を踏まえ、道路整備や漁港整備等、各種の基盤整備事業が実施されております。また、水俣病の教訓はもとより、地域資源を生かしたさまざまな産業振興施策も展開されております。
 しかしながら、依然として過疎化は進んでおり、今後も継続した取り組みが必要であることは言うまでもありません。しかし、御所浦は、この計画の対象地域にさえなっていません。私は、被害者救済問題の早期解決とあわせて、地域の再生、振興についても、車の両輪として取り組んでいくことが肝要であると思っています。
 現在裁判をしておられる人々を含め、救済を求める方々は、一日も早くという強い思いを持っておられます。それは、年をとって高齢となったということもありますが、地域の活力が失われ、また生活の基盤が十分でないという現実もその背景の一つとしてあるように思えてなりません。
 地域全体の振興のため、必要な施策が着実に総合的に展開されていくことが大変重要であります。県として、今後、御所浦も含め、水俣病発生地域の振興についてどのように考えておられるのか、地域振興部長にお尋ねをいたします。
 〔環境生活部長村田信一君登壇〕