熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

2.障害児教育のあり方について

(1)特殊学級担任の配置の在り方
(2)中学校における養護学校教諭免許状所有者の不足解消と指導力向上の支援

◆(城下広作君) いろんな国の制度の中に、中小企業を助けるという形、直接的には融資の拡大、いろんな形でやっていただきました。いよいよ貸すことがなかなかできない、そのために、今回、ある意味では最後の手段として、資金繰り円滑化借換保証制度、新たな融資ということはできないけれども、条件をいわゆる緩和して、引き延ばして、企業を救っていこうというような制度であって、これは非常に大事なことだと思います。  しかし、もともと保証協会の融資付、金利が低い融資が結構あったわけでございますけれども、このことをちょうど借りかえるに当たって、金利は各金融機関と企業との話し合いで決まると、そうなったときに、いわゆる借りる方は立場がどうしても弱いものですから、金融機関の言われる金利で条件をのまなければいけないと、こういうことが往々にしてあっているという話を私は現場で聞いたことがあるわけです。そうしますと、結果的にこの制度によって得をするのはだれかというような形で、ある意味では疑念を持つようなことになるかもしれないということで、厳しい県内状況、このことを考えれば、金融機関もしっかりと助けていくというような形で考えていただければ、金利の高設定というのは、これはなかなか私は発想的に生まれてこないのではないかということを、ある意味では県もそのことを強く要望していただくということが大事であるということを、この質問を通して訴えたいということでございます。  また、例えば、中小企業の再生支援協議会、これは全額国がその設置に対しては経費を負担します。設置することが最終目標ではなくて、どれだけの企業を救うことができたのかということに立ち返って頑張っていただきたい。このことに対しても、我が県の商工観光労働部長もそのメンバーに入っておりますので、大事な役目として果たしていただきたいということを申し述べたいというふうに思っております。  次に、二点目でございますけれども、障害児教育のあり方についてお尋ねをします。  二年ほど前、自閉症の子供さんを抱える保護者の方と知り合うきっかけがあり、それ以後、障害児を抱える親の苦労、将来に対する不安、現在利用している施設への思いや行政支援のあり方など、さまざまな問題点を一朝一夕に語り尽くすことがそう簡単にできないことだと改めて考えさせられました。  そして、その家族にとって特に大きな転機を迎えるのが小学校入学時で、最も重要な時期であると言えます。専門施設である養護学校入学の選択と地元校区の小学校入学という選択に大きく揺れ動くのが多分にあるそうです。どちらも我が子の将来を思うがゆえの迷いであり、悩むということは、双方にそれぞれの問題点が存在するという裏づけではないかと思います。  例えば、先ほどの自閉症の子供の場合、小学校に入る前までは大変恵まれた療育施設で学ぶことができ、親も大変満足していました。ところが、いざ小学校入学時になれば、地元校区の小学校に入学させたい気持ちはあるのですが、今までのように満足いく療育をしてもらえるのだろうか、担任の先生が自閉症に関する理解はどれくらいあるのだろうかと、ついつい不安になったり、かといって養護学校に入学となれば、自宅からの距離や交通手段の大変さがネックとなり、やはり決断を鈍らせたりと、親が悩む理由もよくわかります。  そうした中、最近、保護者の中でノーマライゼーションの考え方が定着しつつあるようです。御承知のとおり、障害者などが地域で普通の生活を営むことが当然とする考え方ですが、そうなれば、おのずと地元校区の学校側に対する期待も高まり、受け入れ態勢の充実強化を訴える保護者が増してくるわけです。特に、特殊学級の設置はもとより、担任の先生の指導力には多大な期待を寄せる傾向がますます強まってきているようです。  そこで、県下の小中学校の特殊学級の数や障害児教育に必要とされる担任の先生方の養護学校教諭免許取得の実態を調べてみたら、今現在、県下の小学校の学級数は四千六百三十二学級、うち特殊学級の数は三百五十二学級、全体で七・六%、担任の数として三百六十六人という現状でした。また、中学校では、県下で千九百六学級で、特殊学級の数が百四十四学級、全体でこれも七・六%、担任の数として百六十一名という現状です。  ここで明らかになったのが、今現在、県下の小学校の特殊学級担任の養護学校教諭免許取得者の割合が三九・三%、中学校においては三三・五%という結果であったわけです。  私は、学校現場のことは余り知らなかったのですが、特殊学級の担任の先生は全員養護学校教諭免許取得者だと思い込んでいました。必ずしも養護学校教諭免許を取得しなければ担任ができないと、確かに教育職員免許法で決まってはいないのですが、全く知識や経験のない教員が担任につくのはいかがなものかと思いますが、文部科学省の「特別支援教育のあり方について」中間発表でございますけれども、必要性を示されていますし、県の障害者プランにも特別支援教育の充実がうたってあります。  そこで、第一点目の質問ですが、小学校の養護学校教諭免許取得者数は、県下の特殊学級数をはるかに上回る三百五十二学級に対して四百二十三名の教諭の数なのに、なぜ四割に満たない配置になっているのか。また、中学校においては、当初から特殊学級に満たない百四十四学級に対して九十一名という数ですが、これでも免許取得者の特殊学級に対する配置割合は六割弱という現状です。なぜこのような配置になっているのか、その理由を率直にお伺いいたします。  第二点目の質問ですが、小学校の養護学校教諭免許取得者数は、既に人員を満たしているわけですが、中学校においては、まだ現状の学級数と対比しても四割程度足りない状況であります。今後この問題に関してはどのように取り組んでいくのか。  また、今日の社会情勢と合わせるかのように障害児の状態も変化が著しいと聞いています。そこで、より充実して障害児教育のあり方などを活発に論議したり、豊富な知識を学んだりする研修会がいろんな機関を通して行われているようですが、このような研修会の開催に現場の教諭がかかわっていくことは非常によいことと考えますが、担任並びに関係者の障害児教育の向上につながる対応は、今後どのような形で取り組んでいかれるのか、お尋ねをします。  次に、第三点目の質問ですが、先ほど来述べてきた現状から、やはり学校現場には、養護教育に情熱を傾ける先生の採用が必要になってきたのではないかと私は考え、昨年十二月ごろ、教育庁関係者に強く要望していたのですが、できない理由をとうとうと述べられ、断られた経緯がありました。  ところが、本年度の教員採用試験では、初めて養護学校等教諭専願として六名程度の採用枠が設けられているのです。喜んでいいのか、だまされたのか、いずれにしても県の政策転換の早さには驚きを隠せません。  しかし、結果的には専門職の強い人材が獲得できることにつながるわけだから歓迎したいのですが、どうせなら、養護学校等教諭の採用者は、養護学校の専願となっている決まりを解き、小中学校の特殊学級の担任を認める制度に変更した方が、より障害児に幅広く貢献できるのではないかと思いますが、この点はどのように考えておられるのか。  また、今回の採用枠の決定が何の前ぶれもなく急遽決定したことで、受験者の中には、養護学校枠と普通学校枠とでの受験対策を変更しなければならないなどの不満の声も聞こえたりしたわけですが、採用枠早期決定を含め、受験者の配慮は考えられなかったのか。  以上三点、教育長にお尋ねをします。   〔教育長田中力男君登壇〕